ポータルサイトなどの「仕組み」に搾取され、疲弊する地場企業~自衛策は?
2017/11/22
中小企業が加盟したくなるワケ
「ホット○ッパービューティ」「カー○ンサー」など、あらゆる業種・業態で全国規模の、一般ユーザーと地方中小企業の両方を囲い込むポータルサイトがブイブイ言わせていますよね。
最近は食べログが会員の飲食店主にオンライン予約を使わないと検索順位を落とすと脅し実際にそうした話題が拡散していますね。
参加企業にとっては、確かに安定集客になるなら経営面の大きな不安が一個取り除かれる。良心的で真面目な中古車屋さんの場合、整備工場と整備士を自社で抱えて、車の状態を良く保って販売して顧客に喜ばれたいし、美容院だってカットやパーマ、カラーリング?とかのテクニックを磨いて、来店客に喜ばれ常連にする戦略を軸にしたいでしょう。でもそれだけでは、競合激しい、情報が入り乱れる現代において、集客が思うように伸びていかない。その結果、従業員の給料さえ満足に払えなくなる。
だから加盟する。大抵、その会社は、びっくりするほど高額の加盟料を払って、宣伝面で楽をする代わりに、その媒体依存度を高めて、気がついた時には抜け出せない。気がついたらその媒体を食わせるために働いているのか?という状態になる会社すらある。
搾取され、疲弊しないためには
「仕組み」の運営側は極力手間の掛からない方法を巧みに構築しているので、あとは全力で参加企業を増やし、媒体自体を宣伝し、できるだけ高い金を取っていくことに徹する。
同じような企業と客の囲い込みは、ネット媒体だけでなく、コンビニなどのフランチャイズやイベント、ショッピングモール、雑誌など、さまざまな手法で行われていますよね。
地域の中小企業にとって、そういうものに参加するかしないかは、日々悩ましい判断だと思います。メリットデメリット両方あるので。判断も難しいと思いますが、肝心なことは、目先の利益を追いたい・苦手な宣伝のことで不安を感じたくないといった弱みにつけこんで、結果搾取されまくって、「生かさず殺さず」のように扱われて後日何も残らないような仕組みには、歯を食いしばってでも参加せず、自分たちのためになる、自分たちによる「仕組み」を最初は下手であっても、工夫しながら育てていく自立心ではないでしょうか。あるいはやむを得ず参加する場合には、利用はするけども、骨抜きにされないように、いつかそういう仕組みに頼らなくても十分集客できる日が来ることを目指して準備を怠らないことかと。
実は中小企業の個性を奪う・・・
そういう搾取の罠を持っている仕組み・サービスは大抵、個々の企業の個性や魅力を引き出すというより、むしろ奪う。コンビニは代々続いて地元で知られてきた商店名と土地などを奪うから、脱退したら何も残らない。中古車サイトは、客は中古車屋さんには着目せず、車種と年式と事故歴と色、つまりモノにしかほとんど関心がないという状態を強化しようとするから、宣伝費に多くを投入する粗悪なブローカー的中古車会社の、安かろう悪かろうの車の方が結局売れる。消費者も結局、損をしているけども、損をしたことに気づいていないケースも多い。
ホントは、ネット戦略や広報、イベント運営などのテクニックと経験に長けた彼らのような「仕組み」の運営者は、そうした参加企業の個性を輝かせる方法に持って行くことだってできる。でもそこは極力安い経費で格好を整える程度にして、「仕組み」の強化に専念する。適正なサービスなのか罠なのか、その境目はかなりわかりにくい。
ということで当社は、札幌圏の住宅会社の良さを極力手間を惜しまず、取材し消費者に伝える「札幌良い住宅jp」 を運営しております。参加してくれた企業は、当社が住宅業界向け専門紙として、過去に何度も取材させていただき、その高い実力と実績を知っている会社ばかりで、ほとんどが、このポータルサイト創設時に、なんの実績もないのに、協力をお願いしたら信頼関係に基づいて二つ返事で参加を表明してくれた会社です。なので当社は、家を建てたいという人、そして良い家を作りたい会社側の両方に、このサイトを運営させていただいているご恩に報いるように、手間を惜しまずやっていきたいわけです。
地元企業の個性を、それぞれの会社の自社サイトに負けないくらい引き出して、発信も強化する。その一点に於いて手間は惜しみません。
はいそうです。この投稿は長い宣伝だったわけです。失礼いたしましたm(_ _)m