映画鬼滅の刃、メディア関係者はヒット要因をどう分析したか。
16日で1000万人動員した映画鬼滅の刃。
メディア関係者が考えるヒットの要因は
1 ダウナー系のヒーロー
ルフィなど従来型アニメヒーローは大きな目標を掲げ、敵や仲間が何人死んでも決戦に勝てばガッツポーズできる、ある意味サイコパスだが、炭次郎は家族の死を引きずり、敵にも同情するダウナー系のヒーローで時代にあっている。
2 メンターが多い
炭次郎が苦しいとき、救ってくれる指導者、メンターが適宜現れる。メンターを必要とする現代人の事情に合っている。
3 公共を盛り込んでいる
炭次郎は家族の敵と私怨で戦うが、これを公共の課題と捉え、職業として取り組む先輩、上司と出会い、仕事とは何か、公共とは何かを学んでいる。来年、高校の新科目になる『公共』を先取りする作者の先見性。
4 封切りのタイミング
マンガ、アニメのヒットが大前提だが、コロナでムーランなど洋画が軒並み延期したなか、今封切りしたことで映画館を独占できた。
5 妹を背負って闘う
現代人は、家族など言い方に語弊があるが足枷がある状態で生きている。足枷がある主人公だから共感される。
6 女性作家
週刊少年ジャンプは編集部全員男。その中で女性作家が人気NO1作品を生み出せたのは、敵に同情する、敵の回想シーンをたっぷり展開する(主人公の物語がわからなくなりそうなほど)など、敵味方が家族の悲しい背景の中で闘っている、など男性作者ではなかなかできないものを少年マンガに持ち込めたから。
そんな話でした。
なお発言者は三浦 崇宏さん、大友啓史さん、たちばなやすひとさん。なお絵本作家、芸人の西野さんは、鬼滅の刃の映画上映前の予告にプペルが出るのを予測して、封切りを12月にしたと笑ってました。映画を見る人は限定的だから、映画の宣伝はヒット映画の予告に出るのが一番だと。