プロとしてのこだわりと、社会や顧客のニーズとの折り合い

   

先日お会いした住宅会社の社長さん・・・

住宅性能や住環境にこだわった工務店として、順調に商売してきた。

しかし今、札幌圏の住宅土地価格高騰は尋常じゃない。
30代でこの土地価格と、ハイスペックな住宅を建てられる人はごくごく一部。
所得の高い、ごく一部の方々に向けたこだわりの家作りを続けるのは正解か?
自分にとって、自社をどう舵取りするか、岐路に立たされ、かなり悩んでいる。

とのことでした。その社長さんは、考えた挙げ句

プロとして、譲れないこと、こだわっていることはあるし
慣れないことに手出しをするのには迷いもあるが、
気付けば、同業者からどう見られるか、
自社が差別化するためにどうしたらいいか、
つまり、本当は、顧客の本当のニーズにさほど関係のないところで
自分の思い入れを客に押しつけている部分もあったかもしれない。

自分がこだわっている性能の住宅。建てたい、納品したい住宅とは違ったとしても
顧客のニーズ、諸事情を真剣に考えれば、コストを下げても遜色のない部分を検討しよう。
価格と品質と住環境で折り合いのつく家づくりを工夫しようと思う。
という話でした。

プロとして自分が納品したいものと、
顧客や社会が求めているもののズレ。

本当に顧客のためになるなら、煙たがられても懸命に提案した方が良い場合もある。
でも、職業的なプロ意識や正義感、使命感、あるいは自分のご都合などに支配されて、
余計なものを納品している場合もあるかもしれない。

自分のこだわりにさらにこだわる道。
世間のニーズにも真剣に向き合い、折り合いも真剣に模索する道。
これ・・・住宅会社だけに限りませんね。私もそうです。常に問われている。
どう転ぶかは、各自の責任。他人のやることに、とやかく言うべきでない。
各自が考え、自分でリスクを背負っていくしかないと思います。

栗原
北海道・札幌の編集者・ライター栗原です。紙やwebなど様々な媒体で取材・撮影・記事を制作しています。栗原のプロフィール facebook  twitter  mail  札幌良い住宅jp iezoom(いえズーム)

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