平成28年、北海道を襲った台風・水害のまとめ

      2017/06/29

平成28(2016)年の北海道は、台風で甚大な被害を受けました。
忘れないように、起きたことを私目線で、断片的な情報で恐縮ですが時系列にまとめました。

余談ですが、実は私、7月末に、日本有数の豪雨水害地帯。熊野川の河口にある三重県紀宝町に水害対策の取材に行っておりました。紀宝町は全国に先駆け「タイムライン」を導入しています。タイムラインとはハリケーンや台風といった襲来が気象予報などで事前にある程度分かる災害に対して、5日前から警戒や避難を開始し、いざ台風が直撃したときにはもうとっくに高齢者などはもちろん、消防団など、人間はみな安全なところに避難を終えているので人的被害が生じないという防災対策です。5日前から、早め早めに、誰が何を行うか、関係機関ときめ細かく決めておく仕組みです。

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↑タイムラインを出力するとこんなに項目があるという・・・で、その取材の最後に、紀宝町の防災担当者が「今年は台風が遅い。こういう年はむしろ怖い」と話していたのを覚えています。では北海道に戻ります。

7月4日。台風1号が発生。統計がある昭和26年以降2番目に襲い台風でした。

7月31日 私は札幌からオホーツクの美幌に出張で向かっていました。高速道路を走っていると愛別のインターチェンジで無理やりおろされました。
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下道に降りた途端!これです。警官に聞いたらどんどん増水してるって。
俺、目的地に着けるのか?地域の人は大丈夫か?
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しばらく走ると渋滞。先頭に行ったら、道路は完全にアウト。まるで川。民家が完全に水没し消防団らしき人がボート手配していた。
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通過は絶対むり。警官もいないので渋滞がどんどん拡大。私は周囲の運転手さんたちと相談して折り返した。
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旭川に戻れば助かるか?石狩川渡りたくないが。別ルートで美幌に行くにはどうしたらいいのか・・・
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奥にある家は水没していました。消防団の方々は、住人が避難できているのか確認ができず困っておりました。右側の光っている人は、反射板つきの服なんでしょう。カメラのフラッシュに反応して輝いています。

結局その後、私は富良野、足寄、経由で美幌に入りました。かなりの迂回で徹夜のドライブでした。不思議だったのは愛別あたりであんなに水害になっていたのに、迂回先の比布や旭川では全然雨も降っていなくて、十勝方面の人も、なにくわぬ顔で過ごしていたことです。メディア報道もほとんどありませんでした。

この頃は、まだ道民の大半が、まだこの連続する台風の猛威をさほど意識していなかったのではないかと思います。

北海道道内は8月8日以降大雨に襲われ、10日には台風5号が北上。JR室蘭線や石勝線などで運休が相次ぎました。

16日は台風6号が道東を中心に襲いました。JRの運休や標茶町での停電、

17日は台風7号で釧路発着のJRは全て運休。釧路や根室などで道路の浸水などが発生。

18日は釧路で豪雨。停電や公共施設の運休などが相次ぐ。足寄町では18日に408世帯に避難指示。北見市ではタマネギ畑などが浸水。函館市、白老町、様似町、本別町などでも一部避難勧告。札幌では厚別や清田、南区などで道路の浸水や避難所開設、JR運休などが相次ぐ。

19日、道農政部が台風7号で3968ヘクタールの農地被害、174棟の牛舎やビニールハウス被害などがあったと発表。

20日。道北を中心に大雨。士別、名寄などで豪雨が発生し、避難指示や避難勧告が相次いで発令。幌加内で国内275号の土砂崩れ。JR留萌線・宗谷線なども運休が続出。天人峡温泉などで滞在客ら90人が孤立。旭川の陸上自衛隊第2師団が士別市で給水支援活動。深川市も石狩市の水位が上昇し納内地区の避難勧告。

21日 台風11号が接近。フェリー、高速道路、JRなどが相次いで運休。北見の常呂川で堤防が破堤。

22日 羅臼町で24時間降水量が観測史上最大の162・5㍉を記録し町民570人が避難。常呂川の川沿いのタマネギ畑で男性が溺死。

23日 台風9号が道内に上陸。北海道に1年間に3つの台風が上陸したのは観測史上はじめて。19日~23日までに日高町門別や羅臼町などでは290㍉以上、美瑛町では191㍉などの豪雨が降った。JR日高線(鵡川―様似間)の路盤が崩落。

24日 JR北海道は石北線上川―白滝間の復旧に1カ月以上かかるとの見通しを示した。

北見ではタマネギ、ビート、ジャガイモの畑、1000ヘクタール近い畑が冠水。道内全体でも5776ヘクタールの被害が出た見通し。

31日 札幌・千歳などで900戸以上が停電。渡島・檜山などで最大約53000戸が停電。南富良野町の指定避難所、町保健福祉センター「みなくる」に、空知川の堤防を約100㍍決壊し押し寄せた濁流が押し寄せた。町内全域が浸水。

9月1日 道は清水、新得、大樹各町の市街地など計6町村の約8千戸で断水、避難指示は清水、南富良野、新得各町の計約400世帯に、避難勧告も2町の計約1400世帯に出されていると発表。常呂川と網走川で100年に一度の大雨を想定した「計画高水位」を突破。南富良野町は人参畑の約6割で農業被害を受けた。JR北海道は特急56本を含む201本を運休。日高町で避難生活を続ける26人。国道274号の橋や路盤が崩落して状況の確認が進んでいない。

9月2日 清水町でワゴン車が清見橋から転落。大樹町でRVが川底で発見。新得町では軽自動車が川に転落。帯広開建は2日、国道274号の日勝峠で、大規模な道路崩落が起きたこと発表。通行再開の時期は未定としている。

9月4日 南富良野町の「公共串内牧場」の牛約900頭が孤立。

いろいろ入手できた情報を列挙しました。テレビでは連日、清水町や南富良野町など、特に浸水被害の大きなエリアを多く報道しています。ですが日高町の千栄地区など、メディアもなかなか現地に行けないような場所でも大きな被害があるようです。

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これは地方紙の記事です。札幌からヘリで取材に行く大手メディアと違って、その地にいますから、リアルな状況を伝えています。

家畜被害もかなりキツい・・・。十勝毎日新聞には中札内若どりが75000羽がおぼれ死に、仔牛も濁流にのまれ・・・苫小牧民報には水に浸かったポニーがギリギリ助かった写真が・・・。
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今日は9月4日。まだこのあと、台風が襲ってくるそうで・・・。もう崖などもたっぷり水を吸っています。これからの雨は、全部災害を招きかねない危険な雨になってしまいます。とても不安です。

 

栗原
北海道・札幌の編集者・ライター栗原です。紙やwebなど様々な媒体で取材・撮影・記事を制作しています。栗原のプロフィール facebook  twitter  mail  札幌良い住宅jp

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