●口約束ばかりで契約書なしで仕事をする件 ●web制作会社が制作実績を自社サイトに載せる件
2つのことを書きます。
●口約束ばかりで契約書なしで仕事をする件
●web制作会社が制作実績を自社サイトに載せる件
です。別々のことなんですが、関連があるのでまとめて・・・
口約束ばかりで契約書なしで仕事をする件
どの位正解かわかりませんが、東京の会社は取引が発生する際に基本契約書を交わすことが多いが、札幌の場合は、制作物の受託契約などいろんな契約が口約束であることが多い、あるいは、タレント契約など、デリケートな案件ですら詳細は書類に細かく書かれていないし、そもそもいろんなことを想定した話し合いがされていないし、契約書類がないことが多いという話。札幌は田舎というかおっとりさんばかりなのでそこらへんの自衛策が甘すぎるという話。
それでたいていは問題無く進むが、ひとたび、トラブルが起きると、言った言わない、被害を受けた側が泣き寝入り、みたいなリスクがあるという・・・
実際、クライアント側も、当社のようなプロダクション側、あとwebデザイナーやカメラマン、ライターなどの専門職との間でも、そういう契約書や、どこまでは基本合意なのか、それは常識の範囲や信頼関係でokなのか、確認すべき件なのか、そこらへんがもやっとしたまま進めていること、札幌というか北海道はゆるいというか何でも口約束で済ませてしまう風潮が・・・その結果、
ろくなもん制作しなかったから揉める
制作条件の合意内容が双方で違う認識だった
請け負った仕事を完了させないで逃げた
ちゃんと仕事したのに、期限に報酬が支払われない
クライアントが神様のように振る舞って、無茶な要求で受託会社が疲弊する
とか、そういう話は聞いたことはあります。
あるいはそういうゆるさを、別の方法で補うために、古い付き合いの会社や人は信頼するが、突然出会ったような相手だと、たとえ考えや利害関係が一致して、盛り上がったとしても、そう簡単には、仲間に加えない、重要な契約は交わさず様子を見る、みたいな、昔ながらの知恵というかリスク回避策を導入している団体などもあろうかと思います。
私の場合、発注元が役場とか、公的機関の時に、相手がしっかり契約書のひな形を用意してくれて、合意の上で契約するパターンが1つ、あとは大きな仕事(基準が曖昧)だったりするときに、契約書を用意したりはしますが、時には、かなりデカい仕事でも、契約書なんかナシに走りだしているケースも実際あります。
当社が請け負う側になる場合もそうですが、当社が発注する場合もあるので、そこらへん、お互いのためにしっかりしないと・・・これは相手が大手だから、役所だから、金額が少ないから、うちは中小企業だから、いつもの信頼関係があるからという線引きではなく、お互いのために、口約束よりできれば契約書を作るべきかと。
web制作会社が制作実績を自社サイトに載せる件
もう一つ、関連する話として
web制作会社にとっては、自社の制作実績の中に、過去の制作物を掲載するのは、それが今後の受注を伸ばす上で死活問題だし、当然その権利もある・・・・。
でも、サイト制作を依頼するクライアントが、web制作会社に、「制作実績に載せないでね」と言って来ることは結構あるそうですし、また契約時にその件については、ある意味本題じゃないからなのか、一切話し合われておらず、それでも大抵は問題ないんですが、時には許可無く載せた、とかで、完成後にその問題が浮上することもあるようで。
確かに孫請け案件などで、1次請負会社が孫請けにそれを要求する事情はわからなくもないし、クライアントの側に、このウェブサイトは外注したんだということを公表したくない特別の事情?がある場合もあるのかもしれない。でもそれは基本的には、制作会社にとってとても大事なものをクライアントが奪っているという認識が前提で・・・。
ということで、これは制作に関わる側の会社が、契約時までに、クライアントに、この仕事が無事完了したあかつきには、当社としても、自社サイトに実績として載せたいと思っています(許諾を取ると言うより確認する意味で)と、話しておく、いや、書類を交わしておくと、契約云々というよりも、丁寧な仕事として、そういうことは大事なのではないかと思うわけです。
追伸:こういうような生々しい投稿をすると、今栗原がこの問題でトラブったのか?とか、もしやこれは私のことを言っているのかと妄想する方がいます。でもそういうことではありません。実は今回は、ある会社が契約書を早い段階で用意してくれて、私としては有り難かったし、その会社への信頼の一因にもなったので、自分もそうありたいと思っていた次第。