「暖かい」と「温かい」が厳密には仕分けられていない?
なんとなく
部屋は「暖かい」、空気は「温かい」
という気がして、でも根拠はなにさ?と思ったら、
あるサイトには
どちらを使っても実は間違いと言い切れない。しかし「暖かい」は空気が関係する場合にだけ使い、それ以外は「温かい」を使うと良い。だから「心」や「友情」も「温める」なんだ
と書いてありました。
確かに「水温」っていう位だから水は「温」だなとか
友情を暖めるとはいわねぇな、とか思ったりはしました。
nhk放送文化研究所のサイトには
厳密な区別は難しいが、反対語が何か考えるとヒントになる。
「暖」の反対語は「寒」
「温」の反対語は「冷」
「冷たい料理」とは言えるが「寒い料理」とは言えない。
だからこの場合は、「冷」の反対語で「温」、温かい料理が正解。
料理、風呂、空気、歓迎、性格 は冷たい、温かい
部屋、朝、気候、北インド、懐 は寒い、暖かい
になるんだと書いてありました。この説明は、国語を使うnhk的にはこれで良い。でも定義をしているわけではないですね・・・
冒頭のサイトの基準は空気が関係ある場合は「暖かい」だと書いてありましたが、
nhkの説明では北インドは暖かい。北インドは空気関係ないんじゃないのか?と疑問も出てきました。
そこで、ライター・編集者の必需品、記者ハンドブックをみたところ
温かい は一般用語 冷の対語
暖かい は気象・気温に使うと書いてありました。
まあ納得できたようなそうでもないような。気象・気候の時だけ「暖かい」を使っておけば無難だという目安にはなるかもと思ったら例示に出てくる
暖かいセーター、って気象でも気温でもないだろ、と思ったりします。セーターは秋冬という季節の服、季節は広く言えば気候や気象、だから暖かい・・・そういうことか?
それに、画像のように記者ハンドブックには、「暖かい」は気象・気温に使うと書いてあって、「暖かい」は「気温」の時使うのかというある意味皮肉か、、みたいなことも。
「生暖かい空気」は空気なのに暖かいなのか?とかも。
辞書って、国語のルールを守る上で役立ちますが、ある意味、安直に答えを知る道具であって、なぜ「暖かい」と「温かい」の2つがあるのか、誰がいつ、なんのために使いわけはじめたのか、本当の定義は何か、を全部教えてくれるわけではないし、編纂者はそういうことも検討しただろうけど、最終的には、ほどほどのところで折り合い付けて完璧な定義づけは諦める場合もあるだろうし、実態をあるべき姿に正す、みたいなことはしないしので混乱は混乱のまま示すだけだとも思います。
一報、辞書を見る側は、辞書を見て済ませ、それ以上の探求をやめてしまうことにもなるのではないかと。権威ある辞書にそう書いてあるのだからと・・・。つまり国語を探究させることを止めさせる効果もあるのではないかと。
以上、仕事で文章書いて煮詰まって来た時に、変なところにこだわって脱線する人の脳内を文章化してみました。
暖は気象、気温なんだと断定するのも例外があるから無理。対語を思い浮かべれば妥当だというのもある意味手間。空気の時は「暖」だというのも、床暖房は空気なのか・・・すっきりしませんね