札幌の魅力的な工務店・ハウスメーカー10社ご紹介(社長の人柄・社風含む)
2020/03/05
家を建てようと考えた時。皆さんは住宅展示場や、住宅雑誌、テレビcm、チラシ、サイトなどをたくさんチェックすると思います。とはいえ、何が正しい情報か、あの工務店とこのハウスメーカーの家づくりはどっちが良いのか、見極めるのはなかなか難しいのではないかと思います。
そこで今回、北海道住宅新聞社の記者である私が日頃の取材活動を通じて、札幌の魅力的なハウスメーカー・工務店をいくつかセレクト、その魅力や、若干、主観も混じってしまうかもしれませんが、経営者の人柄や社風など、内面的なことも少し触れたいと思います。
なお、読まれる前に、皆さんに意識して欲しいことがあります。住宅会社の優劣を判断しようというのではなく、できれば、自分や家族と、その住宅会社の相性が良いかどうか、を考えながら読んで欲しいのです。またこの文章は私栗原の独断と偏見に基づく個人的な主観です。では・・・
札幌市・晃和住宅
晃和住宅の小川敏夫社長に最初にお会いしたのはたぶん10年位前でした。小川社長にお会いするのはいつも17時過ぎ。年間20棟近い受注実績のある住宅会社なのに、社長は大工さんとして現場に出ています。施主は社内の設計士や、社外の建築家と住まいのプランを考え、自然素材をふんだんに使った住宅や、モダンタイプで機能性の高い住宅など、それぞれ理想の住まいを目指します。一方、小川社長は現場の大工さんの目線で、デザインや生活動線などだけでなく、断熱性能や耐久性など住宅の質を重視します。こうした設計・施工両面のバランス感覚や柔軟性が、ある意味で晃和住宅の住まいの魅力ではないかと思います。晃和住宅で家を建てた方のブログを見ていると、社内スタッフや建築家と家づくりを進める中でも、時々、小川社長が現場で自ら作業をしている様子などが書かれていることがあります。現場目線の経営トップがいる住宅会社。そこに何ともいえない安心感があるというか・・・晃和住宅を詳しく知りたい方はこちら
札幌市・アシストホーム
アシストホームは、岡本勝社長が高気密高断熱住宅の実践を進めてきた札幌の中堅住宅会社です。住宅性能が最大の特徴ですが、それだけでは、なかなか一般の方にその魅力は分かって頂けない。そこで社員が自然素材を活かした住まいや、機能性重視のプラン、女性目線の住まいづくりなど提案力強化にも取り組んで受注実績を高めてきました。新築だけでなくリフォームや緑と雑貨の専門店リトルリプルの運営も含め事業を拡大。2017年からは、これまでも同社の中核を担ってきた柳ゆかりさんが社長に就任。男性中心という傾向が強い住宅業界において、女性が住宅営業やお客様対応の主役になり、気配り対応力の強化に加え、女性職員が働きやすい職場環境づくりという面でもチャレンジを進めています。
アシストホームに興味のある方はこちらへ
札幌市・拓友建設
妻沼社長は、「建築家」と「住宅会社」が対等な立場で、それぞれ設計、施工の実力を十分に発揮しながら質の高い、顧客のニーズに応える家を作ろうという明確な考えを持って家づくりに取り組んでいます。高断熱・高気密住宅を研究・実践するために100社以上が参加する研究グループ「北海道SHS会」の会長も務めるなど、住宅業界への貢献も大きい一方で、受注拡大などによる会社規模や収益の拡大を急がず、堅実な経営を続けています。そういった姿勢は妻沼社長と一度話してみると、すぐ感じられると思います。建築家に理想のプランを作ってもらい、拓友建設にしっかりした性能の家を建てて貰う。そうすれば安心の住まい作りが実現できると思います。拓友建設の魅力はこちら
札幌市・イネスホーム
塚本誠社長は、先代から受け継いだ昔ながらの住宅会社を、顧客の要望に応えられるハウスメーカーに変えようと、社名やコンセプトの見直し、女性設計者やインテリアコーディネーターのアイデアやセンスをふんだんに活かしたモデルハウス展開などで成長させてきました。ナチュラルテイストのデザインをベースに、女性社員のアイデアをふんだんに活かし、造作家具や照明、インテリアなどの工夫で可愛らしさや大人のシックさなど、さまざまな演出で暮らしを楽しめる仕掛けがなされています。「一般的なサラリーマンが購入できる価格帯を中心に、お客様が望む「あとちょっと」のこだわりを大切にしています」という塚本社長の考える住まいづくりが多くの方に評価されています。イネスホームを詳しく知りたい方はこちら
石狩市・丸三ホクシン建設
ホクシン建設の凄いところは、工務店を育てるための手順かもしれません。まず大工としての腕を磨いた2代目の首藤社長が、大工を養成する職業訓練校の指導者になる。そこで大工を育てる方法を学ぶとともに、大工の高齢化が進み人材不足に悩む状況を何とかしようと指導者になった他の大工さんも仲間に加えました。安定した雇用環境の元で、ホクシン建設が理想とする住宅の施工技術をじっくり学ばせ、その施工力を元に、建築家が設計した住宅でさらに腕と実績を磨く。現在は、大工さんを通年雇用し、施工力と社内の設計力を高め、一年一年、施工力や、造作家具などの提案力など、できることを増やし、2016年にはモデルハウスを公開しました。一歩一歩実力と実績を積み上げている工務店です。社長は住宅の省エネ性能にも関心が強く、「光熱費ゼロ住宅」を顧客に提案する前に、自宅を建設。太陽光発電や地中熱ヒートポンプの「創エネ」性能などを検証し、ブログなどで我が家の光熱費を掲載しています。そんな姿勢が魅力です。丸三ホクシン建設の詳細はこちら
札幌市・サンケイ建匠
不動産会社なので土地の紹介力がまず第1の魅力です。設計・施工部門を新設して、住宅性能を施工後に検証するために必要な気密測定を全棟で実施しています。契約前に住宅性能調査算出書をお客様に提示し、年間暖房費の目安を伝える、住宅の構造見学会と完成現場見学会を開催し、住宅の「中身」をしっかり伝えて納得の住まいづくりに取り組んでいます。顧客の要望に応じたさまざまなタイプのプランで家づくりができるのも魅力です。サンケイ建匠の魅力はこちら
札幌市・ヨシケン一級建築士事務所
先代社長が大手ハウスメーカーの住宅建設を請け負う会社として事業を発展させてきました。現在中核を担う吉田純治専務は「オーナーの要望をじっくり伺い、土地をじっくり見て、プランを練って、お客様の期待に応え、「この家に住めて良かった」と言っていただけるような、住めば住むほど愛着が膨らんでいくような住まいを実現させたい」という思いで家作りを行っています。オーナーの要望をじっくり聞くこと。「竣工した瞬間だけ頬ずりしたくなる、竣工時が100%価値」の住宅ではなく、「住んでいるうちに愛着を感じる、魅力が増えていく住宅」が実現できるように本物の素材を活かすことをモットーに、魅力的な住まいづくりに取り組んでいます。ヨシケンさんの詳しい情報はこちら
札幌市・シノザキ建築事務所株式会社
全国大手の住宅会社などでトータル1000軒を超える住宅づくりを担当し、札幌で設計事務所を開業した篠崎廣和さん。篠崎さんのプランづくりには、朝起きて顔を洗って朝食を食べて、といった日々の無意識の行動が快適になる配慮が随所にあります。奥様も大手ハウスメーカーでインテリアコーディネーターとして実績を積んでいて、その他社内スタッフも含め、住まいのセオリーや顧客の要望を踏まえた提案力が魅力です。注文住宅7つの重要ポイントという連載もインターネット上で読めます。満足のいく住まいを実現する上で、一読の価値は十分にあると思います。
札幌市・株式会社北渡建設
北渡建設は、まだ札幌では地名度が低いかもしれませんが、その実力は折り紙付き。数寄屋造りを手がける東京の有名工務店で修行した渡部一博会長が、その技術と感動を北海道に伝えるために三十数年前、函館で腕利きの大工と2人で創業した工務店です。明治時代に建てられた小樽の旅館・銀鱗荘の大規模改修に中心となって関わるなど、その腕を発揮する中で札幌支店も開設。高い施工力と丁寧な仕事ぶりが評価され高級旅館など商業施設の実績も多いが、住宅建設でも平成28年度の函館市都市景観賞に選ばれたH邸など、その技量をいかんなく発揮。渡部会長は「きちんと造られた家で暮らすと、絵や花を飾ったりしたくなるし、部屋もきれいにしたくなる。自分の家に愛着、愛情を持つんですね。すると、歩き方ひとつも変わってくる。住み手の暮らしが変わってその人の心も豊かになる。そんな暮らしができるように、私たちは責任を持ってお客さまの家を造っていきます」と話しています。家の美しさや風格以上に、家族の“幸せ”を守り、心地良さを高めていく、住み継がれる家を実現させたい方はこちらまで。
札幌市・三五工務店
株式会社三五工務店は、1958年(昭和33年)創業の札幌市北区の地場工務店です。高気密高断熱住宅が普及し始める前から住宅性能の向上に果敢に挑戦し、以来長年にわたって住宅の設計、施工、そして受注実績でも札幌圏の住宅業界を牽引してきました。全国各地で、全国大手ハウスメーカーがシェアを拡大している中で、札幌では地場住宅会社が、積雪寒冷地に対応した住宅性能だけでなく、設計提案力や顧客対応力なども含めた総合力で高い実力を持ち、存在感を発揮できているのは、三五工務店を始めとする地場の有力工務店の活躍があったからとも言えるのではないでしょうか。今では、札幌圏で「三五工務店」は住宅ブランドとして知られる存在です。個人的には、田中寿広社長が、会社の業務改善や住宅づくりのチャレンジを話している時のとても嬉しそうな、爽やかな笑顔がすごく印象強く、三五工務店そのものに、何か前向きな姿勢を日々感じている次第です。三五工務店の詳細はこちら
さいごに・・・
今回は札幌の住宅会社10社の魅力と、経営者の人柄・社風のようなものを書きました。しかし、皆さんが直接、住宅会社と接する中で別の印象を持たれることもあると思いますし、札幌市内には600社以上のハウスメーカー・工務店・設計事務所がありますし、江別や石狩など近隣にも魅力的な住宅会社はあるので、この投稿はあくまで参考程度にしていただけたらと思います。優れた住宅会社を選ぶこと、家族皆が家作りを納得できるように良い話し合いができることを願っています。