ココロに響く講演の実現策。良い講師になるには…
私はこれまで何百もの講演を聴き、講演を原稿化したものだけでも軽く100以上は講演を聴いています。
講演を聴いている最中の印象と、その講演を聴いて帰った後の自分が果たしてその講演の内容を吸収でき、活かせたかどうかでその講演を聴いた甲斐があったかを皆さんは判定しているのではないかと思いますが、
私はライターという職業柄、それらに加えて、記事に落とし込む作業の中で、その人は結局何を特に言いたかったのか、そして、言葉足らずな部分があれば著書を参照して補足したり、余談と本題を仕分けて紙面に落とし込んだり、うっかりすると講師の話をより良く読者に伝わるように改変したりしています。
そんな経験を元に・・・
講演会で講師が、分かりやすく観客に伝えようとして
「キーワード」とか「結論」とかを序盤に言い放つパターンで、
観客は案外、唐突なそれらについて行けず
続きを聞く意欲を失ったりするケースが多い気がする。
いろんなアドバイスをみっちり伝えようとする講師は多いが、結局、データや仕組みや理論、誤解を避けるための周辺話をじっくり聞ける体力のある観客もそう多くないと思う。
むしろ
ココロに残るいくつかの本音丸出しのエピソードと
1つ2つの気持ちの切り替えのススメと
手始めに何から始めるといいよ
程度の話のほうが、聞いている側の吸収容量に合っていて
役に立つ講演になるんじゃないかなと
いろんな講演を聴いていて思います。
人はやっぱり順を追って聞かないと、そして自分に置き換えて考えられる範囲のことでないとなかなか吸収できないと思う。
また頑張って「講師」っぽい口調や振る舞いにならなくても、むしろオドオドしてたって別に聞く分には問題無いと思う。
また、さほどの実績やノウハウを体得したわけでもない人がセミナー講師になるケースで「聞く価値がない」パターンも少なからずあると思う。
あと聞く気のない、今すぐその課題に立ち向かう予定のない人たちを大量に動員するような講演も空しいと思います。
有名人の軽妙な話を聞く娯楽としての講演は、あれはあれで別の楽しみがあるのでアリだと思いますが。