災害や暴漢に襲われた時、なぜ人は「固まる」のか。

      2016/01/17

このテレビ映像覚えている人いますか?
1:00位からの映像です。背後から迫る津波が見えているのにゆっくり歩いて逃げる人たち...私は当時、テレビに向かって「走らないと!!」と思わず叫んでしまいました・・・。


実はこのように、津波が背後に迫っているのが分かっているのに、全力で逃げず歩いて逃げようとする人たちが、東日本大震災の時、たくさんいたんだそうです。

どうも2つ理由があるそうです。まず陸前高田市のように市街地に津波が襲いかかったケース。高台から見ている人にしてみれば、なぜあそこにいる人はすぐ背後まで津波が迫っているのに、急いで坂を駆け上がらないのかと思うわけですが、市街地にいると見晴らしが悪く、例え音が鳴っていても、津波は一切見えないわけです。その場合、まさかこんなところまでは津波はこないだろうとか、私は大丈夫だろうとか、そういう考えが邪魔して、念のため全力疾走しようなどとは思わないというのがその1つです。
2つめとしては「津波が来ているのは知っていたし早く高台に行かないと間に合わないと思っていた。でも焦っているのになぜか足も身体も動かなかった」と答えた人もかなりいるそうなんです。これは「凍りつき症候群」と言います。思考停止とは違います。脳は盛んに考えています。過去の経験、対処法、現状確認、展開予測などなど。しかし思考そのものがまとまらないため心と身体が緩慢な麻痺状態になるそうなんです。
草食動物がライオンに襲われた時、
人が暴漢に襲われた時、
も無意識に身体が緩慢にしか動かせなくなります。
肉食獣が獲物を捕らえた瞬間、獲物が病気なんじゃないかと思わせるようにそうなるんだそうで、ある意味、生存本能なんですが、邪魔な本能にもなります。
9・11のツインタワーへの飛行機衝突の際も、ビル内に居た人たち約15000人が実際に避難を開始したのは、飛行機が突っ込んでから平均6分後。ビルが傾いているのに6分もその場から動かなかった。半信半疑でオロオロしたり、正常の範囲ではないかと思ったり、机を片付けたりしていたんだそうです。「本当は焦ってすぐ避難すべきなのに、まるで自分の心が現実をシャットアウトしたかのようだった」と話す人もいるそうです。
人は大災害時に
落ち着いて行動出来る人が10%
我を失って泣き叫ぶ人が10%
茫然自失で十分な行動が出来ない人80%
だそうです。
本能すら自分を守ってくれない。せめて精一杯訓練し、自分や身の回りの人を助けられるように頑張っておかないと、肝心な時に凍り付くだけになってしまいます。
ちなみにこの話。防災システム研究所の山村武彦所長の著書に詳しく載っております。

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