日本三大うどんの秋田「稲庭うどん」大丈夫か?

   

日本三大うどんの一つ「秋田の稲庭うどん」大丈夫か?

声を大にして言いたい!

以前、どうしても本場のさぬきうどんが食べたくて、香川に行ったことがあります。讃岐うどんの名店を詳しくリポートしたネット投稿も数多くありました。

讃岐うどん巡りに来る前に! 香川のうどん屋で常識の18のルール!?

↑こういうのとかです。ネットでしらべているうちに、うどんの本場に行けるんだという気分も高まりました。

ガイドブック的なものも現地にはありました。

有名店を数軒まわるとどこも観光客で賑わい、行列が当たり前、でした。頑張って並んで、ギューギューの店内で食べたさぬきうどん。実際凄い美味しかったです。

素うどん自体は300円以下と安く、ちくわやエビの天ぷらなど、具材を自分で載せてその分の料金を払うのも楽しくて・・・香川県に讃岐うどん目当てで訪れる観光客がいっぱいいるのは間違いないと感じました。

ところで、日本三大うどんといえば

1 香川の讃岐うどん
2 秋田の稲庭うどん

は鉄板で、3番手が

長崎県の「五島うどん」
群馬県の「水沢うどん」
富山県の「氷見(ひみ)うどん」
愛知県の「きしめん」

などが候補にあるそうです。ちなみに私的には、宮崎県小林市で食べた釜揚げうどんの美味しさが忘れられません。ひむか、というお店です。

とろんとした麺のなめらかさがとっても最高。柑橘風味のつゆ。そして山芋も入れて貰ったつゆが最高でした。美味しかった。宮崎に行く前に寄った名古屋方面で味噌系の味の連続だったせいもあるかもしれませんがものすごく癒やされました。

で問題は、
五島うどんも
水沢うどんも
氷見うどんも
きしめんも
釜揚げうどんも凌駕する、鉄板であるはずの日本三大うどんの一つ秋田の「稲庭うどん」です。

稲庭うどんについて記述のある『稲庭古今事蹟誌』によると、寛文年間(1661年から1672年)以前に
秋田藩稲庭村小沢集落(現:秋田県湯沢市稲庭町字小沢)の佐藤市兵衛によって始まったと伝えられている。現在約70社が製造している。wikiより引用

秋田に出張する用があったので、現地で・・・ということで一番最初にひらめいたのが稲庭うどんでした。日本のトップ3に入るうどんならよほどだろうと・・・

とはいえ1泊2日の秋田出張。食事の時間は限られます。昼か夜。選択肢は少なかったのです。ネットで調べると秋田市に稲庭うどんの店が集中していて夜開いている店もありそう。でも今回私は大仙市の村上工務店さんのモデルハウスに取材撮影だったので、秋田空港に到着するとはいえ秋田市に寄る暇がありません。

稲庭うどんの発祥の地、湯沢市・稲庭町には佐藤養助 総本店がありました。
うどん御殿ですね!

正統の系譜
稲庭干饂飩の原形が稲庭に伝わり、当家の宗家である稲庭(佐藤)吉左エ門によってその技術が受け継がれ、研究と改良が重ねられ、製法が確立したのは寛文五年(1665年)と言われています。
秋田藩主佐竹侯の御用処となった干饂飩の技法は、吉左エ門家の一子相伝、門外不出。しかし、親から子へ、子から孫へという一子相伝の技が絶えることを心配した吉左エ門によって、特別に二代目佐藤養助に伝授され、当家の創業となるのです。
それは万延元年(1860年)、江戸末期の頃でした。
明治に入り、宮内省より御買上げの栄を賜わる他、多くの賞を受賞しています。
そもそも当家のうどんが県内産の他の品々に先がけて御買上げの栄に浴したのは、当家三代目が、当時の元老院議長にして、日本赤十字社の創始者である佐野常民氏と交流した事に始まります。そして、内国勧業博覧会に出品して以来、宮内省御買上げの栄を賜わる事になるのです。以降、歴代の養助によって受け継がれたその技は、変わらぬ本物の味を今へと伝えているのです。
材料の選定から出荷前の検品に至るまで、「稲庭干饂飩」は手抜きを一切許されない~

なにやら凄いですね。一子相伝とか言われると

どうしてもただ事ではない凄いものの予感がしますし。

大仙市→横手市→湯沢市は近いので行ける!と一瞬喜びましたが、閉店が17時でした。

一泊の急ぎ出張では寄れない。本店でないところもラストオーダーが16:30とか早い。秋田市には他店もあるけど、秋田市には行かない。縁がない。

他にも製造元が直営する人気店!「寛文五年堂 秋田店」というのも名店らしく、稲庭うどんの2大名店らしいというのは後で知りましたが、ここも秋田市内。やはり縁がありません。

確かに讃岐うどんも昼過ぎには閉店してしまう店が多かった。でも店数が多いせいもあるのか、夜でも食べられる店の選択肢がけっこうあって、それが先ほども引用したブロガーのヨッセンス?さんの投稿にもあって 
夕方も開いている香川県のうどん屋まとめ

観光客が晩ご飯で讃岐うどんを食べられる店が、あちこちにあるのがわかります。

でも秋田の場合、大仙市や横手市、由利本荘市などで観光客が稲庭うどんを食べるという選択肢、秋田市以外で夕方に稲庭うどんを食べると選択肢がネット上には少なかった!

この段階で、私はいったん稲庭うどんを今回の出張で食べることを諦めました。

ところがです。秋田県大仙市大曲で村上工務店のモデルハウスsococoを取材撮影後、ほっと一息ついているときに、村上社長の奥さまが教えてくれたのです。大仙市内に、夕方でも稲庭うどんを出しているお店があることを!

早速村上社長に案内してもらって辿り着きました。おり座というお店です。


いやー堪能しました。平らで腰がありつるっとした感じは大変好み。

稲庭うどんの専門店ではなくメニューには讃岐うどんまでありましたし、稲庭うどんも創作系のイタリアのパスタかな?みたいなメニューもあったので、秋田で稲庭うどんを食べる時のベストの選択肢だとは言えないかもしれませんが、でも美味しかった!おり座の食べログページはこちら伝統を守り続けるだけでなく現代風にアレンジするのも稲庭うどんの未来につながるかもしれませんし。

麺の製法のうんちく詳しく知りませんが、三百余年、秋田藩主の御用を受けたと記録されているそうで・・・大変ありがたいうどんかもしれません。

しかし、逆にいえば庶民は口にする機会が少なく、稲庭うどんは地元民に親しまれた味とはあまり言えないのかもしれません。

一方讃岐うどんの方は地元の人も、朝食として、家を出て讃岐うどんやさんに直行するという人もいるそうで、地元に定着した食文化のような面があるのかなと。

今回、秋田の人に、「普段稲庭うどん食べてますか?」と聞くと、いやあんまり・・・といった反応も多かったです。

実際、秋田県内を走っているとさぬきうどんのチェーン店も多くて・・・それじゃあダメだろと思ったりしました。

観光客が昼でも夜でも秋田に来たら稲庭うどんを食べられる店がある&その情報がネットにある。

秋田県民が稲庭うどんの魅力やうんちくを、当たり前のように語れるほどの愛着と発信力があったらいいのに・・・という。

稲庭うどんのスタートは、門外不出、一子相伝、宮内省御買上げとか、大変ありがたくクローズドな食べ物だったようですけど、今の時代は、秋田の食文化発信の1つとして、もっと広く展開できればいいのにとよそ者ながら勝手に感じました。まあ、地元には地元の事情もあると思いますのでアレですが・・・

なお余談ですが、空港に稲庭うどん売っていましたが

なかなか迫力あるお値段だったので思わず

ハネ品的なお徳用パックを購入しました。すいません。

稲庭うどん、また食べたいです。札幌にも稲庭うどんの店、あるみたいで

まるひら  麺は本場秋田・佐藤養助商店だそうで

でも札幌で稲庭うどんを食べられるお店は大半が居酒屋とかの1メニューのようです。稲庭うどんの専門店が出来たら良いのに・・・

栗原
北海道・札幌の編集者・ライター栗原です。紙やwebなど様々な媒体で取材・撮影・記事を制作しています。栗原のプロフィール facebook  twitter  mail  札幌良い住宅jp iezoom(いえズーム)

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