良い家を建てる住宅会社は、大工さんの気持ちが違う。雇用条件が違う。

   

先日お会いした大工さんが話してくれたことです。
家を建てる人の参考になるかもと思い書きました。

多くの住宅会社は、住宅を受注すると、必要に応じて大工を請負で雇います。大工はこなした仕事の量に応じた報酬をもらいます。その結果、仕事で最も優先するのは『速さ』になり、うっかりすると品質、施工精度を大事にせず、仕事を早く片付けるために手を抜くことを考えたりします。新入りの大工に仕事の仕方を教えている余裕はありません。この現場を片付けたら別の会社の別の現場に向かうのだから・・・そうやってどんどんこなさないと家族を養えないのだから。

ところが、今オレが働いている工務店は、大工を請負ではなく、雇用しているので、大工は会社の社員。さっさと現場をこなして金もらって去る、「金に走る」ような仕事の発想ではなくなります。

それは結局、家を建てたお客様が、10年経っても20年たっても、この家は良い家だと思ってくれて、その良さが口コミで広がる。その住宅会社に家を頼みたい人が増え、現場が増える、結果大工の仕事も安定する。その循環を大工自身が考えるようになるということです。

請負だと、現場が無いときは、大工に仕事がまわってこないので、生計が成り立ちません。家族を養えません。ところが社員として雇ってくれるなら、現場が無いときも給料が支払われます。しかしそれは自分を雇ってくれている社長が、現場が多い時も少ない時も、大工の給料が安定するようにリスクを背負ってくれているということです。それは私たち大工も十分理解し感謝しています。

会社の看板を背負って、良い家を建てよう、後輩大工も一人前に育てよう、自分も新しい技術を覚えよう。お客様が現場に見学にこらえたら、会社の代表だという気持ちで、お客様にきちんと挨拶して、要望もしっかり受け止めようという気持ちになるんです。そうなってくると大工という仕事にやりがいを感じるので、仕事が楽しくなります。そういえば、うちの会社には5人大工がいますが、今年、4人も子どもが生まれるんですよ・・・。

この話には、住宅の品質に関わる、大工さんの育成にも関わる、大事なヒントがあると思います。

栗原
北海道・札幌の編集者・ライター栗原です。紙やwebなど様々な媒体で取材・撮影・記事を制作しています。栗原のプロフィール facebook  twitter  mail  札幌良い住宅jp iezoom(いえズーム)

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