札幌に移住・引っ越す人へ~札幌在住30年の私から…

      2018/08/31

以下は、転校で14才の時に札幌に来て、以来約30年近く暮らす私が、いまさらながら「札幌で暮らすこと」その魅力について冷静に考えてみたものです。

毎年5000人以上人口が増える札幌

 札幌市は、東京、福岡に並ぶ人口流入超のトップ3です。平成20年以降、年間5,000人~8,000人位の人口増加があります。特に過疎化の進む道内各地からの流入が多く、高齢者の占める割合も高い。東日本大震災で東北から越してきた方も多い。札幌市は2016年10月現在195万8405人もの人が暮らしています。

 多くの人が転勤や進学、医療や福祉などを求めて札幌市外から札幌に来ていてある意味移住者だらけ。もはや他の地域から札幌に引っ越してきた人を移住者と呼ぶ人はいない。そんな地域です。

観光客も年間1300万人以上

 平成27年度、札幌の観光客は1365万3千人です。外国人も191万8千人で過去最多でした。函館や富良野、小樽、帯広などを観光しても、新千歳空港の近い札幌に行きか帰りに立ち寄り、雪まつりやら、ラーメンやらを楽しむのでしょうか。

何で札幌に住んでいるのか?

 私は親の転勤で札幌に移り住み、以降、学校、就職先の事情もあって札幌に30年近く住み続けています。特段、「なぜ札幌で住むのか」という問いかけを自分にすることもなく、気がついたら札幌で暮らしています。なぜ札幌に住んでいるのか、と考え直せば、「大学があった」「編集系の仕事があった」「親や友人が札幌にいた」からとしか言いようがありません。さらに言えば、買い物や映画館、娯楽などが一通り揃っていて、足りないものが札幌にはない、と感じていたのではないかと思います。

札幌の魅力は利便性にあり

 札幌の魅力とはなんでしょうか。まず北海道の地方都市在住者としては、札幌の地下鉄が最大のインパクトでした。東西と南北、そして東豊線という3本の地下鉄路線が、札幌駅・大通り駅を中心としながら、札幌を縦断するように走っています。例えば南北線は麻生から札幌駅、そして真駒内まで約16キロを縦断します。東西線も新札幌から宮の沢まで約20キロ、東豊線は栄町から福住駅まで13キロ。これらの駅よりもさらに郊外に札幌は続いていますが、それでも札幌の中心部に通勤や買い物に行く場合、多くの人が地下鉄を使います。地下鉄駅までバスで行けば、あとは通勤、通学、買い物、病院など札幌のどこへでも地下鉄で行けるという感覚です。
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札幌は東京23区よりデカい!全貌把握のため地下鉄沿線を2日で35キロ歩きました
ところで、札幌市は、面積では東京23区よりもデカい、ので、札幌市民とて、市内全域を詳しく把握していない人が多いです。そこで私は2日間かけて、札幌市地下鉄の南北線の始発・麻生駅から終点・真駒内駅、そして東西線の始発・宮の沢駅から終点・新さっぽろ駅まで、合計12時間・35キロ、冬道を歩きました。札幌に移住・転勤される方にとって、地下鉄沿線に住む、さらにどの地下鉄駅そばに住むか、というのは案外ポイントになると思いますので参考までに 

「歩いてみた!札幌地下鉄南北線&東西線ルートを縦断&横断!」

 また、旭川や北見などで暮らしていた私には、商業施設がたくさんあり、進学、就職先もたくさんある札幌は好都合でした。また北海道内の中では寒さも大したことないんです。冬に雪がべちゃべちゃになる程度に暖かいというか…。旭川や北見などの盆地に比べれば風が強いかなとは思います。札幌には北海道の地方にはない利便性がある。人口が集積するので学校も仕事もある。だから一度住み始めたら離れがたい。これが私が札幌を選んだ「消極的な」結論です。

札幌の観光名所は住む理由にはならない

 では札幌市民として、何か積極的に、札幌を愛する郷土愛、思いのようなものがあるかと言われると悩ましい感じがします。正直言いますと190万もの都市に暮らすと、自分は190万分の1の存在です。1000人の村なら、自分は1,000分の1の存在であり、200人位は知り合いだったりするので自分が地域の構成要素、担い手の一人かなという意識も出てくると思いますが、そういう意味で、札幌市民は、郷土愛、地域の担い手の一人という意識が薄いと思います。

 通う学校や職場、お店、お気に入りの娯楽施設や公園、親しい友人などには愛着を感じると思いますが、札幌市民として何かやっていることがあるかというと・・・。雪まつりやよさこいには滅多に行かない。円山動物園や時計台やモエレ沼公園、羊ヶ丘展望台、白い恋人バーク、中島公園などの観光名所には、普段は行こうとは思いません。たまに気分転換のドライブがてら立ち寄ったりはしますが・・・。
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 札幌駅周辺や大通り公園、ススキノなどには年に数回も行きませんので、極端なことを言えば、札幌の「都会らしい」部分をほとんど活かした生活はしていないとも言えます。家と職場と近所のスーパーとかを行き来しているだけともいえます。お酒とかが好きな人は仕事が終わったらススキノに寄ってから帰宅するという意味で、札幌というよりススキノの存在がデカくなってくるのかなとは思います。
Susukino at night  札幌は人が多すぎ、大きすぎるので、全体を把握し関わるのは無理。むしろ札幌市民としてどうのこうのではなく、近所の学校、お店、コミュニティ、お友達との交流を通じて関わりが生まれて、居心地の良い暮らしができてくるという感じではないかなと思います。

札幌の子育て環境はどうか?

 札幌で子育てする私にとって、子育て環境はかなり重大です。産まれる時は産婦人科、赤ちゃんの時期は赤ちゃん本舗とか西松屋などのお店、小児科、子育て支援センターなどが充実していて便利でした。幼稚園も選択肢が多く、マンモス校的な幼稚園や少人数の幼稚園の中から選ぶことができました。その一方、交通量の多い地域に暮らしていることもあって、子どもだけ、親の付き添いなしに幼稚園児が公園や空き地で遊びに行くという経験は一切させられませんでした。自立心を養い、虫などの生き物とふれあい、自転車などを自分で覚え、同年代のお友達を親の媒介なしに自分で作っていくという経験を札幌で、というのはなかなか難しいかもしれません。

 小学校、中学校などになると、たぶん娯楽施設などの多さや不審者、交通事故などの心配が出てくるかなと思います。高校くらいになると塾や大学、就職などの面で札幌に居ることは悪くないかもしれません。もし札幌で子育てをするなら、あいの里、明日風などの新興住宅街などの方が良いのかなと思ったりします。中高年になってくると病院や福祉施設などが札幌に集中していることもあって、札幌で暮らすメリットは大きくなる気がします。

北海道のなかの札幌について

 意外と大きなポイントではないかと思う点は、北海道内における札幌の地理的条件です。函館や室蘭、苫小牧などの道南にも、ニセコや小樽といった観光地にも、旭川や帯広などという中核都市にも向かいやすい立地にあります。本州に出張するには札幌駅から新千歳空港まで、列車でもバスでも車でも約1時間はかかるのが難点です。福岡から博多空港なら5分で行けるのに・・・こえれが、北海道民が、道外とビジネスでの絡みを減らしている要因かもしれないと思ったりします。

 また日常生活的には、ルスツやニセコへスキーに行ったり、小樽や積丹などに釣りや海水浴、定山渓へ温泉、余市や仁木、増毛などに果物狩り、といった感じで、遊びに行きやすい立地にあると思います。これは案外大きなことです。休みの日に周辺地域で楽しむという魅力です。ちなみに私の場合は、札幌に隣接する石狩市で、家庭菜園や農業体験、料理教室をやり、
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父は1時間ほどの距離の余市町でブルーベリーの観光農園をやっています。
cropped-cropped-dsc_03491札幌市民の多くがそんな感じで近隣市町村に出掛けていって遊んだりしているのです。そういうある意味「拠点」的な意味でも札幌は悪くない場所です。

札幌で家を建てるなら

なお、札幌に転勤や進学など、何かの理由で移り住む方で、新築の戸建て住宅を建てようとお考えなら、札幌は地元の住宅会社が、積雪寒冷地に耐えうる断熱・気密性能の高い住宅建設を実現できる会社が多くある地域ですのでぜひ、地場の住宅会社を検討されることをオススメします。札幌良い住宅jpが参考になるかと思います。

札幌への進学なら

なお大学進学で札幌に来られる方は、大学近くに賃貸アパートか寮に住む人が圧倒的だと思います。同級生もそうすると思いますから交流しやすいし。北大や藤女子、天使大学、武蔵女子短大など札幌市北口エリアの人は、地下鉄南北線の北12条18条あたり、やや距離あってもいいなら北24条か、東豊線の北13条東とかでしょう。街中のバイト先へも近いし・・・・。札幌大学なら地下鉄澄川や南平岸駅周辺でしょう。札幌大学近隣の西岡とかを選ぶ手もありますが、そうなるともし札幌や大通りでバイトする場合は結構距離ありますし、西岡に住んでもエンターテイメント性は薄いですw(個人の感想)。北海学園大学なら学園前、豊平公園などかなと思います。学園前あたりなら、ちょっと行けば街中に行ける距離かなと思います。ただ冬に自転車使えないからみんな、学校やバイトがありそうなところからそんなに離れないようにアパートを探すんだと思います。バスはやっぱり冬、遅くなるし、という人が多いと思います。

札幌と近隣都市の兼ね合いについて

札幌に引っ越してこられる方の中には、札幌市内の都市部、住宅街などではなく、もう少し自然溢れた場所に暮らせないかな?とか思う方もいるのではないかと思います。それは可能です。

まず江別市と石狩市は札幌との境目もよくわからないと言って良いほど接しています。石狩市は、札幌の北区や手稲区に隣接していて、石狩市はある意味では札幌のベットタウンで中古住宅が安くなっています。海もありますし、庭付きの家が余裕で手に入ると思います。石狩は、住宅街の花川・花畔(ばんなぐろ)エリアと、旧厚田村や浜益村で、だいぶ感じと札幌までの距離が違います。花川・花畔(ばんなぐろ)からであれば、バスに乗って30分くらいで地下鉄麻生駅に行くので、札幌市中心部への通勤も1時間あれば大丈夫です。江別と札幌の境目あたりに暮らしている人は、買い物や公共施設利用などで市の境目など意識していないと思います。

恵庭市や北広島市は、江別や石狩市よりは、札幌とちょっと離れた感、あるかもしれませんが、それでも恵庭や北広島は札幌の南側と隣接していますし、私のように札幌の北側に住んでいる人には、どこからが札幌でどこからが恵庭か区別が付かない感じです。都市型の生活という意味では札幌と恵庭、北広島、江別などはほとんど同じでしょう。当別などもかなり近いですが、当別になると少し田園感というか、田舎感というか、そういう感じが強まります。小樽はやっぱり札幌から1時間離れている、という感覚があります。

なお、札幌に移住する方の中には、温泉や山あいの大自然感が良くて札幌市南区の定山渓を選ぶ、
サーフィンなど海を楽しむ人は海沿いの小樽市銭函、

さらには当別のスウェーデンヒルズ、に家を建てる人も一定数います。

そういう人は東京など、通勤で1時間なんて全然余裕で受け入れてきた経験のある人が多いようです。札幌の人にしてみると、通勤は30分がいいとこで、1時間なんて大変だね、って感じなので、特に札幌の子育て・共働き世帯などは、通勤30分の地下鉄圏内に家を建てるかマンションを買うケースが多いです。でも、都会からの移住者は、電車や車で1時間かかっても平気だから、せっかく北海道に移住したのだから、自然溢れるとこに自宅を構えたいよね、ってことなんだと思います。

とはいえ、年に数回ある猛吹雪などで、JRが運休になったり、車で運転していて前が見えないだのスリップするだのといった感じは実際に夏と冬に現地に来てみて、往復してから決断した方がよさそうです。田舎感が素敵と思えるか、なんか寂しいと思えるかは、頭で考えるというよりある程度その環境に浸かって、その上で自分の心がどう感じるかが大事だと思います。大都会から逃れて反動でど田舎へ、、、というのはちょっと・・・・。とはいえ、札幌圏は北海道の中では、圧倒的に利便性良いです。札幌が1時間以内というだけで全然ほかとは違う。

もし札幌に移住をされる方は、まず札幌で賃貸にしばらく住んでから近隣地域に家を建てるのをオススメします。今札幌の住宅価格は高騰しています。札幌に住んでいる人だって土地探し苦労しています。まずは札幌に来てから土地勘少し鍛えて、それから利便性重視で中の島や円山、北12条界隈にするのか、それとも住宅街の平岸や清田、屯田、手稲などなのか、あるいはちょっと離れて石狩や長沼、小樽などにするのか・・・・場所をうまく選べば、都市近郊の田舎ライフも楽しめると思います。

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栗原
北海道・札幌の編集者・ライター栗原です。紙やwebなど様々な媒体で取材・撮影・記事を制作しています。栗原のプロフィール facebook  twitter  mail  札幌良い住宅jp iezoom(いえズーム)

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