『嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え』 で頭すっきりした!

   

なぜか30代以降の人は、私もあなたも、言動、生活習慣、仕事への向き合い方、楽しいと思うことやムカッとすることなどがガッチガチに固定化されてくる。

自分をガッチガチに固定すると、自分の行動の結果や周囲の反応も固定化される。結果、習熟した対応がしやすく、仕事も暮らしも安定する。

自分を固定するのはそういうメリットがある。皆意識してか、せずかはわからないけど、だいたい去年のあなたと今年のあなたは殆ど変わらない。自分が、同じ自分を毎日再生産している感じ。
そのくせ、周囲の人間には変わって欲しいと願って介入したりする。自分だってどうせ変わらないくせに啓発本やセミナーに通ったりする。自分の欠点が変えられない時は、過去のトラウマとか周囲の環境などのせいにもしたりする。

何かに直面したとき、理性的に考えているふりをしつつ、実は最初の1秒で思った「嫌だな」「それ嬉しいな」みたいな印象にかなり縛られ、結局後付けの理由で塗り固めていく。直感を変更できない。

誰かに褒められたい。認められたい。時には同情されたい。困らせたい。誰からの評価もなしに、自分の確信だけで自分の立ち位置を確認したり、自信をもったりはなかなかできない。だからfacebookなどで自慢したりする。

そんなことは時々ですが考えます。そして、そういった個人的な考えを思いっきりシャッフルしてくれるような本が『嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え』です。

誰からも嫌われない生き方とは、周囲の人みんなに忠誠を誓うこと。その生き方を選ぶか承認無き自由な生き方を選ぶか。他者から承認される必要などない。むしろ承認を求めてはいけない。それは賞罰教育の弊害に過ぎず、褒めてくれる人がいなければ適切な行動が出来ない人になっただけ。我々は他者の期待を満たすために生きているのではないだろう、自分の評価を気にしている人は結局自分のことしか考えていない、という問いかけが面白かった。

「叱ってはいけない、褒めてもいけない」のくだりは、自分も男性特有の縦社会にどれだけ毒されているか。褒めることで相手にどんな弊害が起きているかという視点も新鮮。

どこまでが自分の課題で、どこからが他者の課題かを線引きすれば生きやすくなる、という話は、良いヒントをもらった感じがします。

日常的な出来事の例示がわかりやすく、でも普段そこまで自分を見つめ直して考えたりはしていないような人に『嫌われる勇気』オススメです。強めなタイトルですが、タイトルだけで判定せず、フラットな気持ちで読めると得るものもあるかと思います。

栗原
北海道・札幌の編集者・ライター栗原です。紙やwebなど様々な媒体で取材・撮影・記事を制作しています。栗原のプロフィール facebook  twitter  mail  札幌良い住宅jp iezoom(いえズーム)

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